令和時代の公用文

『令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』読者プレゼント

令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』(学陽書房)のサイトを作りました😊

 

読者プレゼントもご用意しました。

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「させていただきます」考 再び

「させていただく」を、どうしても使ってしまいます。

「いたします。」では、相手に対する敬意がイマイチというか、少し突き放した感じがするのです。

「取り下げさせていただきます。」を「取り下げいたします。」と言うと、一方的に取り下げる感じがしてしまいます。

このような質問をいただきました。

 

結論から言うと、大切なのは、

(主に)相手(聞き手・読み手)に不快感を与えないかどうか

ということです。

そのため、時と場合によって、使ってよいかどうかの判断が変わります。

 

まずは「敬語の指針」でおさらい

「敬語の指針」(平成19年2月2日文化審議会答申)には、次のような説明があります。

基本的には,自分側が行うことを,ア)相手側又は第三者の許可を受けて行い,イ)そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちのある場合に使われる。
(中略)
なお,ア ,イ)の条件を実際には満たしていなくても,満たしているかのように )見立てて使う用法があり,それが「…(さ)せていただく」の使用域を広げている。
(中略)
その見立てをどの程度自然なものとして受け入れるかということが,その個人にとっての「…(さ)せていただく」に対する「許容度」を決めているのだと考えられる。

……ということで、「許容」されるかどうかは、極論を言えば、個人の自由。

入学試験や検定試験を受けるのでなければ、「させていただく」を好きに使ってよいわけです。

ただ、私としては、使うべきではないと考えるケースがあります。

 

「させていただく」は怒りや敵意も表現できる

テレビドラマで、ときどき見るシーン。

事実と異なる記事を書かれた! 名誉棄損だ!

医師のミスで家族が命を落とした! 医療ミスだ!

訴えさせていただきます!


Ikari

 

これは、相手の許可を得ていない。

それに「恩恵を受ける」という感謝の気持ちでもない。

あきらかに「敵意」「怒り」ですよね。

昭和のドラマだと、夫婦げんかをした妻が、

実家に帰らせていただきます💢

と、夫に言い放つシーンもありましたね(笑)

 

こんなふうに、「敬語の指針」にある(ア)(イ)に当てはまらない使い方もあります。

それどころか、「第1 基本的な認識」に書かれている

敬語は,人と人との相互尊重の気持ちを基盤とすべきものである

といった記述にも当てはまりません。

 

でも、ドラマなどで見聞きするせいか、特に違和感がないですよね?

そのため、このような怒りや敵意により、あてつけで「させていただく」と言っているんだ……と受け止められることだってあると思いませんか?

相手が不快に思うおそれがある場合は、使わないほうがいいに決まっています。

 

「させていただく」を使わないほうが良いケース

では、どんな場合に不快に思われてしまうでしょうか。

例えば、役所で

  • 延々、待たされた
  • 高額な保険料や税額の通知が来た
  • 申請したのに却下された
  • せっかく来たのに窓口が閉まっていた
  • 家を出るときに家族とケンカをした

……などの理由でイライラしているとき。

「それは禁止させていただいております」

「本日は休館日とさせていただいております」

「様々な条件を勘案して決めさせていただいております」

「その日はワタクシ、休暇をとら(さ)せていただいております」

なんて言われて、カッチーーーーーン💢💢💢

ってこともあるかもしれませんよ~

 

というわけで、ご質問のケースは、相手が「取り下げろ」と言ったのであれば、相手の許可を得ているので、「取り下げさせていただきます」と言っても良いのではないでしょうか。

「取り下げろ」とは言っていないけど、ネチネチとケチをつけてきたから取り下げる……のであれば、相手との関係性や、そのときの状況、コンテクスト(文脈)によりますね。

対面であれば、しおらしい態度(表情)、声色で、思いは伝わるかもしれません。

メールなど活字だと、状況によっては怒りをかうこともあるでしょう。

取り下げろとは言ってないだろう! オレのせいにする気か?

とか、

安易に取り下げるんじゃなくて、指摘された部分の改善を考えろよっ!

とかって怒られるかも、な~んて思ったり。

 

そもそも敬語って、相手との距離があることを表すのです(ウチとソト)。

だから、「させていただきます」で距離を置かれてしまうと、「あ、怒った? なんか気に入らないのかな?」って思っちゃうかも。

私なら、「なるほど。おっしゃる通りです。これは○○(不公平、時期尚早ナド)でした。取り下げます。ご指摘ありがとうございます」なんて言っていただくと、ご機嫌です♪

 

 

ちなみに、「させていただきます」については、以前、以下の記事を書きました。

こちらも、ご参考までに~

 

 

このような、言葉に対する「違和感」、「モヤモヤ」、ありませんか。

ご質問、お寄せください♪

出張中とか、お仕事の〆切が迫っているとかでなければ、ソッコーでお答えします(笑)

 

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「お大事にされてください」は間違いですか?

  • 時間をかけてゆっくり「休まれて」ください。
  • お大事に「されて」ください。

ついつい使ってしまうのですが、これも敬語の誤用でしょうか。

 

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こんな質問をいただきました。

この方の違和感の原因は、三つあると思います。

順に解説します。

違和感1 「お(ご)~する」は謙譲語では?

「お(ご)~する」は謙譲語です。

例えば、「聞く」という動作の場合、

  • 「先生が私に聞きになる」(尊敬語)
  • 「私が先生に聞きする」(謙譲語)

といった使い分けをします。

つまり、

  • 「聞く」という動作をする人(動作の主体)を敬いたいときは、尊敬語を使う
  • 「聞く」という動作をされる人(動作の客体)を敬いたいときは、謙譲語を使う

わけです。

 

では、

「先生、お大事にされてください」

は、誰が誰を「大事にする」のでしょうか。

 

……「先生が先生(自分自身)を大事にする」のですよね。

そう考えると、謙譲語を使って、「大事にする」という動作をされる人(客体)を敬うのは、まんざら間違いでもないかもしれません?!

でも、「大事にする」という動作をする人(主体)も敬いたい……ということで、「される」と尊敬語も使ってみた、というところでしょうか?!

(「間違いだ」と明言すると、「言葉狩りだ!」と非難・攻撃され、「言葉狩り狩り」※に遭うのも怖いので 笑)

※言葉の使い方を「間違っている」と指摘すると、「言葉狩り」だと言われることがあります。そのような「言葉狩り」を批判することを「言葉狩り狩り」と表現しています。「オヤジ狩り狩り」的な(笑)

 

違和感2 「れる」は尊敬? 受け身?

「れる(られる)」という助動詞には、

  1. 可能
  2. 自発
  3. 受け身
  4. 尊敬

と四つの意味があります。

そのため、「先生、お大事にさてください」と言うと、「家族とか誰かに大事にされる」といった「受け身」にも解釈できますよね。

 

ということで、間違いだとは言いませんが、私は「お大事になさってください」と言います。

 

違和感3 「される」 < 「なさる」 の気がする……

ちなみに、「休まれてください」に関しては、特に間違っているわけではありません。

(「お休みされてください」はちょっとダメかなwww)

でも、私なら「お休みください」と言います。

 

……と、ここまで説明して、質問者ご本人は、

「お大事になさってください」を使える大人を目指します

とのことでしたが、いまひとつ、腑に落ちないご様子。

おそらく、

なぜ、「されてください」に違和感があり、「なさってください」だとイイ感じがするのか

ということに対して、今度はモヤモヤしたのではないでしょうか。

 

それについては、

先生が言われた

と言うより、

先生がおしゃった

と言ったほうが、なんかカッコいいですよね。

それと同じなのだと思います。

 

「れる(られる)」をくっつければ、たいていの動詞は尊敬語にすることができます。

でも、「おっしゃる」とか「召しあがる」、「お越しになる」といった表現のほうが、「ちゃんとした感」がありますよね。

逆に「れる(られる)」は、「尊敬」以外にもいろんな意味を持つ助動詞ですから、「お手軽感」があるというか。

 

だから、「お(ご)~なさる」という表現のほうが、「ちゃんとした敬語」感があるんだと思いますよ。

そんなことをお伝えしたら、「とても腹落ちしました」とのことでした。

めでたし、めでたし✨

 

このような、言葉に対する「違和感」、「モヤモヤ」、ありませんか。

ご質問、お寄せくださいね♪

 

 

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「お出会いする」という敬語はおかしくないですか?

ある著名な政治家が、スピーチや著書などで好んで使う表現、「お出会いする」。

どうにも違和感があるのですが、これは正しい敬語表現でしょうか。

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そんな質問をいただきました。

そこで、その「違和感」の理由を探ってみます。

 

まず、「お(ご)~する」という表現は、敬語の種類で言うと、「謙譲語」と呼ばれるものです。

つまり、「~する」という動作をされる人(動作の客体)に対する敬意を表すものです。

 

でも、「出会う」というのは、偶然性が高い。

意図的に行った動作ではないわけです。

そのため、敬語を使うと違和感があるのではないでしょうか。

 

もし、出会えたことに感謝し、相手に敬意を表するのであれば、

  • お会いできた
  • お知り合いになれた
  • ご縁をいただいた

といった表現が考えられます。

 

さらに、私の師匠のご意見もうかがいました。

その結果、

出会いというのは「AさんとBさんの出会い」とも言えるように、2人で同時に同じ行為をしている訳ですから、どちらか一方の動作に限定できないように思います。

尊敬語も謙譲語も、どちらか一方の行為を表すものですから、そもそもこの表現になじまないのかもしれません。

とのご指摘をいただきました。

さらに、

「AさんがBさんとご結婚された」というのが反例になるかもしれませんが、「ご結婚」はすでに「ご結婚のお祝い」のように名詞としても定着していますので、「する」を付け易いのでしょうね。

とのことでした。

 

皆さんの「激しい違和感」の理由が解消されたでしょうか(笑)

こんなご質問、どんどんお寄せくださいね♪

 

 

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バカにされない敬語の使い方

敬語って、

  • なんとなく使ってるけど、ちゃんと使えている人

と、

  • なんとなく使って間違っちゃっている人

がいるんですよね。

 

でも、敬語くらい間違えていたって、
言いたいことは伝わります。

ただ、敬語をたくさん使って
そのせいで文が長くなると、
言いたいことが伝わらなくなります。

 

そこで!

「敬語の使い方」の基本を解説する動画を作りました。

  • 尊敬語、謙譲語、丁寧語の使い分け方
  • 間違った敬語の使い方
  • 過剰な敬語

などを解説しています。

あれもこれも話そうとしたら、
30分を超えてしまいましたが💦

倍速で見ていただけるといいかと思います(笑)

 

動画を見て感想やご意見をくださった方には、

令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』(学陽書房)

をプレゼントします!!!

ぜひぜひ、ご覧いただき、メールやメッセンジャーなどで感想・ご意見をお寄せくださいませ~

 

動画はこちらです▼

 

 

 

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略語・略称の書き方

今日は、質問への回答です。

令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』(学陽書房)のP.98にある「略語への対応」に関連して、次の質問をいただきました。

規程においては大抵、最後の方に改廃条文(規定)が出てきます。この場合、上の方の条文の中で、「○○○○○○理事会(以下、理事会という。)」という記載をしていれば、最後の改廃条文でも、「この規程の改廃は、理事会の議を経て……」と略すのが普通と思います。

ところが、ある人に「改廃条文はきわめて大事なので、正式名称を記載すべきだ」と指摘されました。

上の方からずっと略していて、この条文の箇所だけ正式名称に戻すのは、整合性がとれないと思いますが、いかがでしょうか。

はい。
ご指摘のとおりですね。

略語を使うときは、初出で「以下、○○という」などと書いて、後はずっと略語を使います。

逆に、略したり略さなかったりすると、わかりにくくなりますよね。

また、規程など、法令文に準じて書く必要がある文章では、「大事だから」という理由で、赤字にしたり下線を引いたりといった「強調」表現をしないことにも通じるかと思います。

 

 

ただ、私は法令文の専門家ではないので、専門書で調べてみました。

 『新訂 ワークブック法制執務 第2版』(法制執務研究会  編集/ぎょうせい)P.99には、次のように書かれています。

  • 略称規程は、(中略)通常、当該法令文中でその表現が最初に用いられるところで、括弧書きにより書かれることになる
  • 定義規程も略称規程も、特にその及ぶべき条項を限定した場合を除いては、その法令の附則及び別表等にも及ぶものとされている(ただし、一部改正法の附則には及ばない)

 

ちなみに、「法律の専門家」というと、弁護士など士業の先生が思い浮かぶかと思います。

でも、士業の方は、契約書や約款などを書くことはあるかもしれませんが、法律を書くことはないのでは。

そういう意味で、「法令文を書く専門家」として、官僚……つまり、国のお役人で法律を作っていた方に聞いてみたんです。
「法律の書き方って、どうやって学ぶ? 調べる? んですか?」って。

その答えが、『ワークブック法制執務』だったというわけです。

条例、規則、規程、要綱などを書くときは、これで調べたほうがいいですね。

契約書や約款なども同じかと思います。

 

 

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「お役所文書」はお手本になる?

週刊東洋経済「2021年8/7-14 合併特大号」に寄稿しました。

「隙がないビジネス文書は役所の文章を研究せよ」とのタイトルです。

 

そもそも、「役人が書くような、隙のない文章の書き方を解説してほしい」とのオーダーでした。

 

でも、本当に「隙がない」のかなぁ?
と私自身、疑問に思い……

Facebookで、

「これは隙がなくて手本になる!」っていうお役所文章、見たことありますか?

と、友達に聞いてみたところ、

  • そんなの、万が一にもない(笑)
  • 意味不明具合に隙がないお手本はよく見ます
  • 「隙がない」ってどういう意味?
    「取り付く島もない」って意味なら、そうだけど。

などなどのコメントが💦

そこで、結局、次のように書きました。

公務員の書く「お役所文章」は、非の打ち所がない。まねておけば、格式高く、隙のない文章が書ける――。もし、単純にそう思っている人がいたら、それは非常にキケンであることを、まずはお伝えしたい。

筆者は元公務員であり、数多くの「お役所文章」を読んだり書いたりしてきた。現在は独立し、文章の危機管理コンサルタントとして、文章の書き方に関する書籍を書いたり、コンサルティングや講演を行ったりしている。

そんな中で繰り返し目にするのは、ちょっとした勘違いによって、突っ込みどころのある「隙のある文章」を書いてしまっているケースだ。

これは役所だけではなく、企業も同じである。いったい、どこがキケンなのか、以下で解説する。

 

……続きは、「週刊東洋経済」の記事をお読みくださいね(笑)

 

 

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『令和時代の公用文 書き方のルール』に書き忘れた話(汗;)

令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』を読んでくださった方へ

 

実はですね……

ナント!

私、
『令和時代の公用文 書き方のルール』
に、書き忘れていることがあるのに気づきました!!!

 

本書P128のリーディング チュウ太の操作方法と、
「やさしい日本語」に変換するツールのことです。。。

 

その補足説明の動画も含め、6本の解説動画を作りました。

見てみたい! という方は、「読者プレゼント」にお申し込みくださいませ↙↙↙

 

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