言いたいことが確実に伝わるメールの書き方

「お返事をいただけていないようです」は正しい表現?

こんな質問をいただきました。

「お返事をいただけていないようです。」
という表現は正しいのでしょうか。
市販のメールの書き方の本にもサンプルとして載っています。
私は、あまり好きではない表現です。

それ、わかります。。。

理由は、自分は返事をもらう権利があるのに、まだもらえていないという印象を受けるからです。

確かに!
私も、そう思います。

「お返事をいただいていません」と、ぴしゃっと言うよりは、配慮が感じられます。

でも、返事をする義務があるかどうかなど、状況によっては、感じの悪い言い方にもなりますよね。

 

「お返事をいただけていないようです」でカチンとくるケース

例えば、見ず知らずの会社から「アポイントのお願い」といった営業メールが来た場合などです。

こちらは返事をする義務はないのに、「お返事をいただけていない」といった催促メールが来たら、カチンときます!

ただし、「お返事をいただいていない」でもカチンときますけど(笑)

 

「お返事をいただけていないようです」を使わない書き方

逆に、お仕事をいただいた件で、こちらがお返事を忘れていたとか、遅くなった場合などは、「お返事をいただけていない」と言われても仕方ないことは確かです。

それにしても、「私は返事をもらう権利があるのに、あなたはちゃんとしていない」と責められている感じは出てしまいますよね。

むしろ、

  • 行き違いかもしれない
  • 自分が見落としているのかもしれない
  • 催促がましくて申し訳ない

といった配慮を示すために、

  • 「○月○日○時の時点では受信していないようなのですが、見落としているかもしれません」
  • 「お忙しいところ、催促がましくて恐縮です」

といった書き方のほうが、印象がいいかと思います。

いかがでしょうか。お答えになったでしょうか。

 

 

このような、言葉に対する「違和感」、「モヤモヤ」、ありませんか。

ご質問、お寄せください♪

出張中とか、お仕事の〆切が迫っているとかでなければ、ソッコーでお答えします(笑)

 

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読点「、」の適切な数は?

読点の打ち方3パターン

読点「、(テン)」の打ち方、どうしてますか?

次の三つの例文のうち、どの読点の打ち方が、しっくりきますか?

例文1:文と文とのつなぎ目だけに打つ

個人大工は一人ですべての工程を担当することはできないので普段から付き合いのある専門業者にそれぞれ声をかけることになります。

例文2:主語の後にだけ打つ

個人大工は一人ですべての工程を担当することはできないので普段から付き合いのある専門業者にそれぞれ声をかけることになります。

例文3:主語の後と文のつなぎ目と両方に打つ

個人大工は一人ですべての工程を担当することはできないので普段から付き合いのある専門業者にそれぞれ声をかけることになります。

読点の打ち方に関するお悩み

これは、「読点が多い」と指摘され、モヤモヤしている方からのご質問です。

この方は、例文1のような読点の打ち方をするそうです。

でも、「主語の直後に読点を打つ」文章もよく見かけるので、例文2のように修正したりする。

さらに、例文3のように、妥協して両方を採用してしまい、「後悔する」こともあるとか。

その結果、「一文に読点が多い」と指摘され、「細切れに読点を打ってしまうのが私の癖」とお悩みのご様子。

つまり、この方は「読点は少ないほうがいい」と思っていらっしゃる(教えられている)ようです。

そのため、「例文1のパターンで行きたいけれど、読み手は不自然に感じるものなのでしょうか」とのご質問でした。

小田流・読点の打ち方

小説などの文学作品はともかく、ビジネス文書では、「読点が少ないと読みづらい」と私は考えます。

そのため、私なら、次のように書き換えます。

小田の改善案:もっと読点を増やす!

個人大工は一人ですべての工程を担当することはできませんそのため普段から付き合いのある専門業者にそれぞれ声をかけることになります。

これは、小田の「読点ポリシー」が次のようなものだからです。

読点を打つケース
  1. 主語・主題の提示直後
  2. 日時や場所(「誰に」も含む)の提示直後
  3. ひらがなや漢字表記が続くとき
    例)例文1の「業者にそれぞれ」
  4. 動詞の連用形の後
  5. 対になる句の場合は接続のところだけに打つ
  6. 接続詞(句)の後
    ただし、文中に接続詞を使うと1文が長くなるので、接続詞は文頭だけにする
  7. 文中に長い句を挿入する場合?!
    文中に長い句を挿入する場合は、その前後に「、」を打つというルールもあります。でも、文中に長い句を挿入すると、文を理解しづらくなります。そのため、私は、長い句は注記にして、別の文にします。

※それぞれの例文や解説は、『令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』(学陽書房)P.48・49をお読みくださいませ。

「一文一義」とか「1文1トピック」って、よく言いますよね。

文と文とを、接続詞や読点でつなぐのではなく、文を分割して短文化するのが小田流です。

適切な読点の打ち方、読点の数は?

JustSystems のサポートFAQに、「読みやすさの基準」が示されています。

そこには、「平均句読点間隔」として、以下の文字数が明記されています。

  • 社説:15文字
  • 教科書:11文字
  • マニュアル:8文字
  • 雑誌:13文字

さきほどの例文で数えてみると、以下のようになりました。

句読点間の平均文字数(カッコ内は文長→句点は除く)
  • 例文1:30字(60字)
  • 例文2:30字(61字)
  • 例文3:20字(62字)
  • 小田の改善案:12.6字(23+38字)

Microsoft Word の「読みやすさの評価」画面

(Microsoft Word で測定)

この例文は、JustSystems の「読みやすさの基準」で言えば、「雑誌」に分類されるでしょうか。

したがって、句読点間隔の平均値としては、「13文字」程度が読みやすい……

と考えると、例文1~3は、「句読点が少なすぎる」ことになろうかと思います。

おまけ

ちなみに、Microsoft Word の「読みやすさの評価」では、「句点の間の平均文字数」と表示されます。
でも、それでは「平均文長」と同じになってしまうのでは……
「句点の間」ではなく、「句読点の間」ではないかと思います。

 

 

このような、言葉に対する「違和感」、「モヤモヤ」、ありませんか。

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単語登録ができない! 変換がうまくできない!

数日前から、単語登録ができなくなり、
そして今日は、単語変換もできなくなりました。

 

私は、ユーザー辞書に
短縮読み」をたくさん登録しています。

 

例えば、「こと@」で変換キーを押すと、
変換候補に、

「ことのは本舗」
「ことのは本舗の小田順子です。」

が表示されます。

 

「いつ@」で変換すると、

「いつも大変お世話になっております。」
「いつもお世話になっております。」

が表示されます。

こうして、効率的に文字入力ができるんです

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「ほうれんそう」ができない症候群

「ほう・れん・そう」って何ですか?

・・・と聞かれた時点でめまいがしましたが、
気を取り直して・・・

「ほうれんそう」は、「報告・連絡・相談」という
ビジネスの基本のことですよね。

これができない・・・というか、
はき違えている大人がいることに驚きます。

例えば、

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自治体職員、必読本!

自治体職員で「本を読まない人」がいたりします。
(ものすごい読書家の自治体職員もたくさん知っていますが・・・)

でも、特に職務上、不都合を感じないので、それでも済んでしまう。

 

しかし、それでは、プロとして失格じゃないでしょうか。
自治体職員は、行政文書のプロですから、
プロとして、正確な理解しやすい文章を書くことは、
必須の能力です。

文章の書き方は、文章を読んで学ぶ。
書籍から知識を得ることも大切です。

また、市民に関心を持ってもらい共感を得るためには、
時に、魅力的な文章を書くことも求められるでしょう。
とても難しいことで、一朝一夕には身につきませんが、
まずは、魅力的な文章に触れてみることです。

そして、地域の魅力をアピールするためには、
「ストーリー」を語ること(物語性)も大切です。
少なくても、物語を読み、心を動かすことのない人が、
他人の心を動かす文章を書くことはできないでしょう。

 

ということで、全部読んで

おすすめ書籍10選です。

 

第1位 絶対、読めっ

『空飛ぶ広報室』(有川浩)

公的機関の広報とは何か、報道とは何か。
これを読めば理解できます。

広報マインドは、広報担当だけのものじゃない。
すべての職員に必要なもので、
これがあるかないかで、
仕事の質、効率、効果が
大きく変わります。

公務員とは、自治体職員とは何か。

それを学び取ってほしい。

 

 

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メールの非効率化 ―タスクは何???

こんなメールが来ました。

------------------------------

関係者 各位

いつも、お世話になっております。
○○の△△です。

添付のとおり資料3点を送付いたします。

(1)×××の送付

(2)×××の送付

(3)×××(サンプル)の送付

よろしくお願い致します。

------------------------------

 

・・・あー、メンドクサイ

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大学入試問題に小田順子が登場(笑)

2013年の拓殖大学の入試問題に、
ワタクシ、小田順子が登場しました(笑)

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やっぱり「文章力」の時代らしい!

「商品やサービスを買いたくさせる文章」を書く方法。

企業や個人事業主なら、
誰もが手に入れたいものですよね。
だから、いくら払ってでも知りたい学びたい
と思う人は多いのです。
 
でも、私の仕事はちょっと違う。
 
売った後に、お客様が離れて行かない、
トラブル、クレームを避ける文章術・・・かな。
「わかりやすい」というより、
「わかる」文章の書き方です。
 
「売り上げ第一なんで、それは二の次、三の次・・・
 っていうか、どうでもいいし
 ましてや、お金を払ってまで頼まないよ
 
 
そんな企業、人が圧倒的に多かった。。。
 
でも 時代が変わったようです

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2013年のありがとう

2013年もあと数時間。

今日は、今年を振り返りつつ、
お世話になったみなさんへの
感謝の気持ちを伝えたいと思います。

1月

  • 連載記事 最終回執筆
    地方行政「東日本大震災と 「情報」」

取材にご協力いただいた、
岩手県庁、陸前高田市の職員のみなさん、
担当のC編集長、ご愛読いただいた皆さま、
ありがとうございます

  • 大学院博士後期課程受験、合格
    (人文科学研究科日本文学専攻)

受験勉強に付き合ってくれた社員G、ありがとう

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2月

  • 埼玉県社会福祉協議会で講演

ご担当のUさん、ご参加いただいたみなさん、
ありがとうございます

3月

  • 札幌市で職員研修

札幌のまちをナビゲートしてくださったYさん、
O社のご担当者さま、ありがとうございます

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編集のHさん、Mさん、ありがとうございます
ご購入いただいたアナタありがとうございます

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誰でもできる!メールの「ウマい」書き方

こんなメールの悩みはありませんか。

  • どう書こうかと悩んで、進まない
  • メールの処理に時間がかかって、ほかの仕事が止まってしまう
  • 言いたいことがうまく伝わらず、誤解されてしまう
  • メールの返事がもらえない
  • 好感度の高いメールがさらりと書けない
  • 何度もメールをやり取りしてうんざりする

そんな、悩みをお持ちであれば、
それを解決するいい方法があります。

言いたいことが確実に伝わるメールを
書くにはコツがあるのです。

それは・・・

一定のルールに従ってメールを処理すること

です。

実際、こんなことがありました。

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