行政・自治体

「や」の使い方

二つ以上の単語を並べるのに「や」を使うとき、次のどちらの書き方をしますか~

_

 

英語では

A , B and C

って書くとか。
(根拠は未確認です)

公用文では

A、B及びC

って書きます。

ということは2.が正式なのかな?

 

みんなに聞いてみた

TwitterとFacebookで友だちに聞いてみました。

こんな細かいこと? 答えてくださった方の数は多くはないですが……

Twitterでの投票結果は次のとおり、1.が14人、2.が5人でした。

Img_5548

 

Facebookでは、1.が11人、2.が2人。

特に1.と答えた人は、公務員が圧倒的に多かったのには驚きました。

私は1.が好きなんですけどね😅

 

なぜ小田は1.が好きなのか

「A、B」と書かれると、

「あー、AとBか~」

って思ったとします。

でも、

「A、B、C、DかEのうち、どれか一つ」

って言われたら、

「え? A and B and C and ……じゃなくて、A or B or C or ……だったのかー💦」

って、ビックリすることもあると思うんです。

「A」じゃなくて「国民健康保険被保険者証」とか長い単語だと特に。

こういうときは、脳に処理負荷がかかっているらしいです。

(パソコンで言うと、なかなか画面が切り替わらないとか、フリーズするとか、ウィーーーン! ってうなり声をあげている感じ?)

ま、とにかく、だから私は1.が好きなんですよね~

 

ガーデンパス効果

例えば、

警官が犯人を捕まえた

って言われると、こんなシーン↙↙↙を想像しませんか。

1_20220723165801

でも、

警官が犯人を捕まえた男性に礼を言った。

と最後まで読んでみて、

「え? 犯人を捕まえたのは
 警官じゃないのか!
 犯人を捕まえたのは
 ほかの人で、その人に
 警官がお礼を言ったのか~」

って、考え直すわけです。

2

こんなふうに、解釈のし直しが必要になる文は、読み手の脳に処理負荷がかかる。

この、「処理負荷」のようなものを「ガーデンパス効果」というそうです。

以下の二つの文だと、ガーデンパス効果は

X > Y (Xの負荷が大きい)

になったという実験結果があります。 

  • X 警官が犯人を捕まえた男性に礼を言った。
  • Y 犯人を捕まえた男性に警官が礼を言った。

(井上雅勝2012.「文の理解」福田由紀編著『言語心理学入門―言語力を育てる』pp.110-126,培風館)

つまり、X のほうが「理解しづらい」とか、「効率的に理解できない」(メンドクサイ)文だってことですよね。

 

結論! 「や」はどこに書く?

ということで、結局、「や」を書く場所は、次のどちらがいいのでしょうか。

  1. AやB、C
  2. A、BやC

法律や論文などのようなオカタイ文書では、2.だと思います。

ただ、そういう硬い文書では、そもそも「や」ってあまり使わないですよね。

硬くない文書では、理解しやすさを優先することが多いので、1.がおススメです。

いや、もっと言えば、「や」なんて使わずに、箇条書きにするのがベストです。

例えば、

以下の三つすべてが対象です。

  • A
  • B
  • C

という書き方です。

わかりやすさから言えば、これが正解でしょうね(笑)

 

 

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「標題」か「表題」か

「標題」と「表題」。
この使い分けはどのように考えたらよろしいでしょうか。

こんな質問をいただきました。

1

拙著『令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』(学陽書房)にも、「標題」という言葉が何度も出てきます。

でも、一部、「表題」となっていることにお気づきでしょうか。

それはなぜなのか?
どう使い分けるのか?

以下にまとめてみました。

 

辞書を引いてみると……

明鏡国語辞典によると、「標題」も「表題」も同じ意味であるようです。

ただし、

  • 「標」の字は「目立つようにかかげる」の意(例:標語、標示)

なので、「標題のとおり」は、「(さっき既に)かかげた題(タイトル)のとおり」の意味になるかと思います。

ということで、一般的な「タイトル」という意味では、「表題」がいいのかもしれないと考えました。

『記者ハンドブック 第13版』(時事通信社)も『朝日新聞の用語の手引 新版』(朝日新聞出版)も、

  • 「標題」は特別用語(「標題音楽」という固有名詞にのみ使う)

と書かれていて、一般的には「表題」を使うようです。

なぜ「標題」と書くのか

では、なぜ拙著には「標題」と書いたのでしょうか。

それは、建議「公用文作成の考え方」にそう書いてあるからです。

そのため、拙著の「第6章 情報の示し方(文章の書き方)」の以下の部分は私のミスです。

つい「表題」と書いてしまいましたが、「標題」で統一すべきでした。

  • 「4 標題、見出しの付け方」(P.163)下から6行目
  • 「6 標題・見出しの適切な文字数」(P.166)6・7・10行目

申し訳ありません。

修正をお願いします。


国も地方自治体も、「標題」と書きます。

ただ、特に根拠はないようです。

役所は「標題のとおり」とか「標記の件について」が好きなんです(笑)

国の某職員の方にも聞いてみましたが、

「役所の示す文書、という観点から重みを加えようとしている面もあるかもしれませんねー」

という程度で話は終わりました。

結局、どっちなの???

メディアでは「表題」を使うわけですから、一般的には「表題」と書いたほうが無難です。

ネット上には、いろいろな情報があふれていますが、真偽のほどは定かではありません。

例えば、”「表題」はタイトルのことで、「標題」は見出しのことだ”と書いている人もいましたが、そんなことは初めて聞きました。

参考:「表題」と「標題」の違いとは?メールの件名ではどちらを使う?

※これ↗↗↗が正しいという意味ではないのでご注意を❗
(正直言って、違うんじゃないかと思います💦)

 

以下は私の考えですが、

A:「告示・通知等」(拙著では「公用文I」)では「標題」
B:「解説・広報等」(拙著では「広報文」)では「表題」

が適切なのかもしれません。

「記録・公開資料等」(拙著では「公用文II」)については、

  • 表記のルールはAに合わせる
  • それ以外の語彙などの表現方法はBに合わせる

というのが新しい「公用文の考え方」です。

そのため、「標題」と書くことになりますかね。

でも、「標題」がイヤ(笑)

ただ、私は「標題」「標記」という言葉自体を使ってほしくないのです。

役所の起案(民間では稟議書にあたるもの)のタイトルは、ハンコで押したように

○○○○○○について

です。

そして、文頭に

  • 標題について
  • 標題の件について
  • このことについて

に続けて「下記のとおり実施してよいか伺います」と書き起こします。

つまり、「標題」「標記」の「標」は、「この」という指示語と同じ働きをしているわけです。

これは役所特有の言語文化です。

一般的な文章では、文頭にいきなり指示語は使いません。

(指示語とは、「この」「それ」「あちら」などです)

特にメールなどで「標題のとおり」と書かれると、読み手はいったん標題に目を戻すことになります。

その手間を読み手に強いるのは、望ましくありません。

そのため私は、指示語としての働きを持つ「標」を、むやみに使ってほしくないと考えるのです。

※「標語」や「標的」までダメだとは言っていません。

もっと言えば、わざわざ「タイトル」と横文字で併記・解説しなくてはいけないくらいなら、「題名」って書けばいいじゃないかとも思ったりしますが(笑)

いかがでしょうか。

ご意見、ご感想をいただけるとうれしいです!

 

 

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新「公用文作成の要領」に意見を送ってみました

新「公用文作成の要領」パブコメ開始

「パブコメ」とは、「パブリックコメント」の略です。
これは、広く意見を募集する制度です。

このたび、ついに、
「新「公用文作成の要領」(仮)」(案)
のパブコメ(意見募集)が始まりました!

(2021年12月21日〆切)

Photo_20211220174301

私の予想どおり、

 

オリパラが終わり、
コロナが落ち着き、
新しい総裁も決まったし、
そろそろやるかー

 

……って感じだと思います(笑)

 

パブコメの後は……

今年3月に国語の専門家会議から出た報告書は、
このパブコメという儀式を経て、


「国民の意見を聴いた、同意を得た」

とみなされて、
(軽微な)加除訂正をした最終版ができあがり、
国として認めた正式版となるわけです。

※私は、文化庁所管の「文化審議会国語分科会」を
「国語の専門家会議」と呼ぶことにしています。
コロナの専門家会議に似せて、
わかりやすさ、親しみやすさを狙っています。

 

そうなると、今後、行政はもちろん、
民間の公式文章の書き方にも影響があるでしょう。
また、義務教育の教科書も変わるでしょう。

「新「公用文作成の要領」」を読んでみた

ということで、さっそく私も、
「新「公用文作成の要領」」を
読んでみました。

これは、3月の報告書のうち、
新しい「公用文作成の要領」(案)の部分が本体に、
報告書本体が、付録の解説となっています。
内容的に大きな変更はありませんでした。

ただ、ちょっと気になる点がいくつかあったので、
意見を送りました。

その内容を、ここで公開しちゃいます~

「新「公用文作成の要領」(仮)」(案)に関する小田の意見

【1】「新「公用文作成の要領」(仮)(案)」に対する意見

(1) 「Ⅱ 用語の使い方」の「6 文書の目的、媒体に応じた言葉を用いる」(P.6)

「ウ」の部分は、以下のような印象です。

  • 「ございます」→NG
  • 「申します」「参ります」→原則NG
  • 「おります」「いたします」→推奨

「申します」「参ります」については、文末が「使わない」で、「ただし」と続いているので、逆接的な内容(「使う」べき表現)が後に続くと予測しながら読み進めました。すると、「おります」「いたします」の文末が「用いる」なので、使用を推奨しているような印象を受けた次第です。

これでは、「おります」「いたします」を連呼されるのではないかと危惧します。一対一のやりとりであるメールや紙の通知文などであればともかく、ウェブサイトなど不特定多数に向けた文章では、「います」「します」とシンプルに言い切って、1文を1文字でも短くしたほうが効率的に理解できると考えます。

「おります」「いたします」も、「申します」「参ります」と同様に、

「読み手に配慮する特別な場合を除いては使わない」

とするか、あるいは記載しなくてもよいかと思います。言及するのであれば、

「必要に応じて用いてもよいが、むやみに使わない」、「多用しない」

などとしていただきたいものです。

また、「解説・広報等における文末は」とあるので、「(付)「新「公用文作成の要領」(仮)」解説(案)」にある

「情報を簡潔に伝えるときは、「である・だ」も使用する。」

も記載してはどうでしょうか。こちらのほうが、「おります」「いたします」を推奨することより、必要な記述かと思います。

 

(2) 「Ⅲ 伝わる公用文のために」の「2 標題・見出しの付け方に当たっては、次のような工夫をする」(P.7)


「ア」の例文は、僭越(せんえつ)ながら、すばらしいものだと感じました。
行政にありがちな、「事業年度+事業名称+について」という標題は、読む気力を失わせます。「~についてのどんな情報なのか」がわからず、わからないまま読み進めるので、理解も妨げます。

標題や見出しは文章の「ラベル」――つまり、文章の概要を示すものではないでしょうか。そのため、ここに書かれているように、具体的なものとすべきであると考えます。行政内部であればともかく、組織外に発出する文書は、具体的な標題・見出しにしていただけることを期待します。

 

【2】「(付)「新「公用文作成の要領」(仮)」解説(案)」に対する意見

 

(1) 「Ⅱ 用語の使い方 Ⅱ-1 法令・公用文に特有の用語の扱い」の 「及び・並びに」(P.21)

三つ目の例は、改善の余地があると思います。

一つ目と二つ目の例には、「両者」「全て」と記載があります。三つ目も、「全て」と明記しなければ、「どれか(どちらか)一つだけでも良い」と誤解する人も出てくるのではないでしょうか。

具体的には、以下のような改善を提案します。


→ 次に挙げることに配慮する。 ・鉄道の整備と安全の確保 ・鉄道事業の発達と改善

↓↓↓↓↓

→ 次に挙げること全てに配慮する。 ・鉄道の整備と安全の確保 ・鉄道事業の発達と改善

 

 

(2) 「Ⅱ-6 文書の目的、媒体に応じた言葉の使い方」の「ウ 敬語など相手や場面に応じた気遣いの表現を適切に使う」(P.27)

 

前述(【1】(1))のとおり、改善を期待します。

 

(3) 「Ⅲ-2 標題、見出しの付け方」の「ア 標題(タイトル)では主題と文書の性格を示す」(P.31)

一つ目の例の「新国立体育館について → 新国立体育館建設工事の進捗状況について」を見ると、タイトルや見出しに「~について」を使うことを推奨しているような印象です。「~について」では、「~についての何なのか」がわからないので、「お手本」とすべきものではないと思います。

行政内部での使用を禁止することはないかもしれませんが、「これが正しいルールだ」、「推奨している」と誤解されないよう、以下のように修正してはどうでしょうか。


……取り上げる事柄を特定できるようにする。また、その主題についてどのようなメッセージを送るのか、報告、提案、回答、確認、開催、許可などの言葉を使って文書の性格を示す。「…の進捗状況に関する報告」などとするか、「…の進捗状況について(報告)」のように括弧を用いることもできる。
例)新国立体育館について → 新国立体育館建設の進捗状況に関する報告

標題の文字数は、……

なお、前述(【1】(2))のとおり、「新「公用文作成の要領」(仮)(案)」の「Ⅲ 伝わる公用文のために」の「2 標題・見出しの付け方に当たっては、次のような工夫をする」(P.7)の「ア」の三つの「例」はすばらしいと思います。「公用文作成の要領」本体と、付録の解説との整合性を考慮しても、本体の例文に合わせるべきではないかと考えます。

 

以上です。

 

 

 

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新「公用文作成の要領」の影響その1 教科書が変わる!

12月8日から21日まで、「新「公用文作成の要領」(仮)」(案)に関する意見を募集しています▼

 

「公用文? 役所の文書でしょ? 興味ないし~」

Shutterstock_100136204


って言うなかれ。

あの、ちょー意味不明なお役所文章(笑)を
改善しましょう! って動きなわけですし、
学校の教科書や民間企業の文書にも
影響があるんですよー

1.学校2.企業3.身近な役所と、
それぞれ影響を考えてみます。

 

今回は、1.学校。

コンマからテンへ

小中学校の教科書で、横書きのものは、
読点「、」ではなく、コンマ「,」で
書かれているってご存じですか?

 

そんなことあるわけない!
という方も多いのですが、
そんなこと、あるんです。。。

 

参考:公用文の横書きのコンマ、時代遅れ?68年後の見直し案|朝日新聞(2020年12月27日 8時00分)※有料会員記事

 

そう。
「横書きではコンマを使う」って、
「公用文作成の要領」に書いてあるからなんです。

それを今回、70年ぶりに見直して、
「横書きではテンを使う」ということを
国語の専門家が提案したというわけです。

 

名→姓から姓→名へ

ほかにも、ローマ字で名前を書くときに、
Junko Oda と姓を後に書いていたものが、
Oda Junko と逆になるみたいですよ。

 

ちなみに、高校の国語の教科書も大きく変わります。

 

参考:22年度から使用、高校教科書 国語「現代社会のよう」 論理的思考養成に重点|毎日新聞(2021/3/31 東京朝刊)※有料記事

※これはまた、別の記事で書きたいと思っています。

 

ということで、次回は、
「新・公用文作成の要領」が
企業に与える影響について
書こうと思います。

 

 

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『令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』読者プレゼント

令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』(学陽書房)のサイトを作りました😊

 

読者プレゼントもご用意しました。

Img_8129

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略語・略称の書き方

今日は、質問への回答です。

令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』(学陽書房)のP.98にある「略語への対応」に関連して、次の質問をいただきました。

規程においては大抵、最後の方に改廃条文(規定)が出てきます。この場合、上の方の条文の中で、「○○○○○○理事会(以下、理事会という。)」という記載をしていれば、最後の改廃条文でも、「この規程の改廃は、理事会の議を経て……」と略すのが普通と思います。

ところが、ある人に「改廃条文はきわめて大事なので、正式名称を記載すべきだ」と指摘されました。

上の方からずっと略していて、この条文の箇所だけ正式名称に戻すのは、整合性がとれないと思いますが、いかがでしょうか。

はい。
ご指摘のとおりですね。

略語を使うときは、初出で「以下、○○という」などと書いて、後はずっと略語を使います。

逆に、略したり略さなかったりすると、わかりにくくなりますよね。

また、規程など、法令文に準じて書く必要がある文章では、「大事だから」という理由で、赤字にしたり下線を引いたりといった「強調」表現をしないことにも通じるかと思います。

 

 

ただ、私は法令文の専門家ではないので、専門書で調べてみました。

 『新訂 ワークブック法制執務 第2版』(法制執務研究会  編集/ぎょうせい)P.99には、次のように書かれています。

  • 略称規程は、(中略)通常、当該法令文中でその表現が最初に用いられるところで、括弧書きにより書かれることになる
  • 定義規程も略称規程も、特にその及ぶべき条項を限定した場合を除いては、その法令の附則及び別表等にも及ぶものとされている(ただし、一部改正法の附則には及ばない)

 

ちなみに、「法律の専門家」というと、弁護士など士業の先生が思い浮かぶかと思います。

でも、士業の方は、契約書や約款などを書くことはあるかもしれませんが、法律を書くことはないのでは。

そういう意味で、「法令文を書く専門家」として、官僚……つまり、国のお役人で法律を作っていた方に聞いてみたんです。
「法律の書き方って、どうやって学ぶ? 調べる? んですか?」って。

その答えが、『ワークブック法制執務』だったというわけです。

条例、規則、規程、要綱などを書くときは、これで調べたほうがいいですね。

契約書や約款なども同じかと思います。

 

 

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「お役所文書」はお手本になる?

週刊東洋経済「2021年8/7-14 合併特大号」に寄稿しました。

「隙がないビジネス文書は役所の文章を研究せよ」とのタイトルです。

 

そもそも、「役人が書くような、隙のない文章の書き方を解説してほしい」とのオーダーでした。

 

でも、本当に「隙がない」のかなぁ?
と私自身、疑問に思い……

Facebookで、

「これは隙がなくて手本になる!」っていうお役所文章、見たことありますか?

と、友達に聞いてみたところ、

  • そんなの、万が一にもない(笑)
  • 意味不明具合に隙がないお手本はよく見ます
  • 「隙がない」ってどういう意味?
    「取り付く島もない」って意味なら、そうだけど。

などなどのコメントが💦

そこで、結局、次のように書きました。

公務員の書く「お役所文章」は、非の打ち所がない。まねておけば、格式高く、隙のない文章が書ける――。もし、単純にそう思っている人がいたら、それは非常にキケンであることを、まずはお伝えしたい。

筆者は元公務員であり、数多くの「お役所文章」を読んだり書いたりしてきた。現在は独立し、文章の危機管理コンサルタントとして、文章の書き方に関する書籍を書いたり、コンサルティングや講演を行ったりしている。

そんな中で繰り返し目にするのは、ちょっとした勘違いによって、突っ込みどころのある「隙のある文章」を書いてしまっているケースだ。

これは役所だけではなく、企業も同じである。いったい、どこがキケンなのか、以下で解説する。

 

……続きは、「週刊東洋経済」の記事をお読みくださいね(笑)

 

 

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『令和時代の公用文 書き方のルール』に書き忘れた話(汗;)

令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』を読んでくださった方へ

 

実はですね……

ナント!

私、
『令和時代の公用文 書き方のルール』
に、書き忘れていることがあるのに気づきました!!!

 

本書P128のリーディング チュウ太の操作方法と、
「やさしい日本語」に変換するツールのことです。。。

 

その補足説明の動画も含め、6本の解説動画を作りました。

見てみたい! という方は、「読者プレゼント」にお申し込みくださいませ↙↙↙

 

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文章力向上研修の復習

いきなりですが、クイズです。

 

 

続きを読む "文章力向上研修の復習"

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頑張れば、ごほうびがある!?

気づくと、1月も終わろうとしています。

ブログも更新しないまま・・・

備忘録として、1月の活動報告です。

 

岡山県で5日間しゃべりっぱなし

投稿 by 公益財団法人岡山県市町村振興協会 研修センター.

 

県の研修所で4日間。

 

Dsc_7212

人生初、「カキオコ」。

Dsc_7186_2

岡山果実で作ったビール。

続きを読む "頑張れば、ごほうびがある!?"

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