「やさしい日本語」に見る理解しやすい構文
月刊『広報』9月号が届きました。
(公益社団法人日本広報協会発行)
今月も興味深い記事が目白押しなのですが、
特に興味を持ったのが、横浜市の取り組みです。
横浜市は、「やさしい日本語」による情報発信を
積極的に行っていこうと、発信者である職員向けに、
「やさしい日本語」で伝えるための基準を作成したそうです。
この基準の中には、こんな例文が。
手続きにはAが必要です
手続きにはAを持ってきてください
これは、<行政では受け身の文章が多い>けれど、
外国人には<何をすべきかという能動的な文章>
のほうが理解しやすいからだとか。
これって、拙著にも書いた
「IメッセージとYouメッセージ」
にも通じると思うのです。
お役所は、主語をIにした文章が多い。
私たち(役所が主語)は、これをやってます(ちゃんと仕事してます)
あるいは、制度説明(エクスキューズ)が多い。
○○手続き(=役所が勝手に決めたルール)は、こうです
これでは、「だから何?」です。
市民は、「あまり自分に関係ないこと」
と受け止めたり、
結局何をすればいいのか
わからなかったりします。
そうではなくて、
あなたには、こんな影響があります
あなたは、これをしてください
と、主語をYouにすると、
関心を持ってもらえる。理解しやすい。
また、拙著の6W3H1Mにも通じますね。
「○○してください」と、
メッセージを明確に伝えるのが大事。
うん。やっぱりそうだよね。
・・・と改めて思ったのでした
参考:『誰も教えてくれなかった公務員の文章・メール術』(小田順子著/学陽書房)
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