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自治体職員、必読本!

自治体職員で「本を読まない人」がいたりします。
(ものすごい読書家の自治体職員もたくさん知っていますが・・・)

でも、特に職務上、不都合を感じないので、それでも済んでしまう。

 

しかし、それでは、プロとして失格じゃないでしょうか。
自治体職員は、行政文書のプロですから、
プロとして、正確な理解しやすい文章を書くことは、
必須の能力です。

文章の書き方は、文章を読んで学ぶ。
書籍から知識を得ることも大切です。

また、市民に関心を持ってもらい共感を得るためには、
時に、魅力的な文章を書くことも求められるでしょう。
とても難しいことで、一朝一夕には身につきませんが、
まずは、魅力的な文章に触れてみることです。

そして、地域の魅力をアピールするためには、
「ストーリー」を語ること(物語性)も大切です。
少なくても、物語を読み、心を動かすことのない人が、
他人の心を動かす文章を書くことはできないでしょう。

 

ということで、全部読んで

おすすめ書籍10選です。

 

第1位 絶対、読めっ

『空飛ぶ広報室』(有川浩)

公的機関の広報とは何か、報道とは何か。
これを読めば理解できます。

広報マインドは、広報担当だけのものじゃない。
すべての職員に必要なもので、
これがあるかないかで、
仕事の質、効率、効果が
大きく変わります。

公務員とは、自治体職員とは何か。

それを学び取ってほしい。

 

 

第2位 読んで腹が立った人はアウト

『県庁おもてなし課』(有川浩)

私は今、ここにあるような
辛らつな意見を言い続けています。

それは、役所に苦情や提案のメールをしたり、電話をかけたりということではありませんよ
あくまで、専門家として、仕事で、ですが。

この物語もそうであるように、どこの自治体も、そういう存在が必要なのかもしれません。

だって、役所の常識は世間の非常識なんですもの。
それを実感できなければ、「役に立つ人」になれません。

「役人」は、「役に立つ人」、
「役所」は「役に立つ所」と書きます。

 

第3位 読んで行動すれば成果は出るのに。。。

『ローマ法王に米を食べさせた男』(高野誠鮮)

前例踏襲から前人未到へ。
今はそういう時代。

「役所は潰れない、自治体はなくならない」なんて、思ってちゃいけない。
役所の職員時代、ある人に言われて、深く共感した言葉です。

住民がいなくなったら、
住民の収入がなくなったら、
給料も、なくなる。
自治体職員は、クビ。

前年通りの事業を実施していればいい時代ではないのです。
脊髄反射で「できない」と答え、
それから「できない理由」=言い訳を考えるの、
やめませんか。
「できる」ようになるための方法を考えませんか。

とにかく、行動してみ
そのヒント、満載です。

 

第4位 公務員の抱えるジレンマ。その答えが出る

『トッカンvs勤労商工会』(高殿円、 長崎訓子)

許認可事務や滞納整理。
行政が権力を行使するお仕事です。

でも、「市民のために」という軸が
ブレたら終わりです。

考え方、なすべきことを教えてくれる1冊。

かつて、「滞納処分吏員」でもあった私は、
これを読んで号泣してしまいました。

トッカン―特別国税徴収官』も併せておススメ。

 

第5位 最低限の知識は身に着けよう!

『特別区職員ハンドブック2013の「要点整理」 』
(昇任昇格試験アドバイス会)

特別区=東京23区は、昇任試験があります。

行政の基礎知識を問う選択式試験と、
行政課題をテーマとした論文、
そして面接があります。

それに合格しないと、主任、係長、課長とステップアップできません。

一方、他の自治体では、昇任試験が
ないところも少なくないことを知ってビックリ。
上司が「こいつは頑張った」と判断したら、
どんどん偉くなれる。
恣意的、主観的ですね。

入庁試験に受かったからと安心して、
担当業務以外のことを学ばない・・・なんて恐れも。

昇任試験制度もメリットばかりではないですが、
学ぶきっかけにはなります。

それに、行政パーソンとして、最低限の行政知識がないと、
住民に対して失礼だと思いませんか。

例えば、「広報」と「宣伝・広告」の違いが
わかっていない自治体職員は少なくないです。
一日の休憩・休息時間の合計は何分か、
その根拠は何かを知らない職員が多くてうんざりします。

・・・ハンドブックを読んで、しっかりお勉強しましょう。

 

第6位 これも、行政パーソンとしての基礎知識

『分かりやすい公用文の書き方 改訂版』(礒崎 陽輔)

公用文なんて内部文書なので、どうでもいい・・・と私は思っているのですが、事務の効率化という意味で、身に着けざるを得ない知識です。

実は、どこの自治体でも、ちゃんとした研修がないのが現状。

でも、研修を待つのではなく、自分で学びましょう。
プロなんですから。

ちなみに・・・公用文と広報文のルールが
違うことはご存知ですよね?

 

第7位 広報文の基礎的知識を身につけましょう

『誰も教えてくれなかった 公務員の文章・メール術』(小田順子)

広報文の書き方の、初級本です。

初級なので、「そんなの知ってた」と言う人もいますが、知ってるなら、実行してください。
この本を繰り返し読み、ここに書かれていることを実直に実行している人、自治体は、どんどん成果を出していますよ。

 

そもそも、自分の書いた文章を
人に読ませてお給料をもらっている人が、
プロの書いた文章を読まないんじゃ
ダメじゃないですか

まずは、最低限の文章力を身につけましょう。

 

第8位 広聴力が実は一番重要ですっ

『これで怖くない!公務員のクレーム対応術』(小田順子)

広報より、広聴が大事
広報より、広聴が先

私がいつも、言っていることです。

ストンと腹に落ちない人は、
この本を熟読すべし。

読むと、勘違いを正せるだけではなく、心がスーッと軽くなり、日々の仕事が楽しくなります。
半分、マンガなので、読みやすいですよ

読んでみて、物足りなかった人は、
部下の指導用に活用するといいデス

 

第9位 メールの量、めっちゃ増えてますよね

『言いたいことが確実に伝わる メールの書き方』(小田順子)

伝えたいことを確実に伝えて、
お仕事をサクサク進めて、
かつ、クレームにならない
メールの書き方を身につけてください。

 

役所の人とのメールのやり取り。
時に、ちょーメンドクサイです。

読む気がしない。
何が言いたいのかわからない。
ビジネススキルが身についていない。

これを読んでから、私にメールを送ってください・・・

効率的に、気持ちよくやりとりできると、
お互いのためになります。

 

第10位 プロとして、このレベルをキープしてください

『お客様が集まる 士業のための文章術』(小田順子)

「士業」は、弁護士、司法書士、税理士、行政書士、社会保険労務士など、資格名称に「士」が付く人のことです。

実はこの「士業」が、役所の最大のライバルです。

役所がわかりやすく文章を書けば、士業は不要になります。
役所の文章がわかりにくいから、
それをかみ砕いて市民に伝える、あるいは、
代わりに役所で手続きをする士業が必要になるのです。

この本は、「士業のための」と謳っていますが、
そうであればなおさら、行政パーソンが
チェックしなければいけない本です。

また、これは、『誰も教えてくれなかった 公務員の文章・メール術』の続編ともいえるものです。
基本的なことを確認しつつ、さらに、
上のレベルの文章術を展開しています。

『誰も教えてくれなかった 公務員の文章・メール術』をマスターした方に、ぜひ、お読みいただきたい1冊です。

 

以上、すべて読破している自治体職員が
多いことは知っています。
でも、一冊も読んでいない人も少なくないでしょう。

私に研修講師を依頼するのであれば、
この10冊を全部読んでから、
コンタクトをとってくださいね(笑)

 

 

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