文末に「よ」をつける? 「ね」をつける?
「「やわらかい」、「あたたかい」と評価されるメールの書き方」という記事で、
メールの文章で、文末に「ね」をつけると、やわらかく、あたたかい印象になる
ということを裏付ける実験をご紹介しました。
今日はその続きです。
なぜ、やわらかく、あたたかい・・・つまり、好印象になるのか。
これは、文末につける「よ」と「ね」を比較してみると、よくわかります。
例えば、次の2つの文はどんな状況でしょうか。
今日はいいお天気だよ
今日はいいお天気だね
いろいろな状況が考えられると思いますが、
は、
- 話し手は、「いいお天気だ」ということを知っている。「いいお天気だ」と確信している
- 「聞き手がいいお天気だということを知らない」と、話し手は確信している
ってことですよね。
「いつまでも寝てないで、起きなさいよぉ~
ほら、今日はいいお天気だよ
どっか行こうよぉ
」
だったりとか、
「え~、そっちは雪なの
東京はいいお天気だよ~」
とか。
ところが
は・・・恋人同士が手をつないで歩いている感じ。
あるいは、親子でピクニック。
はたまた、待ちに待った体育祭の日を迎えたクラスメートとか。
つまり、
- 話し手は、「いいお天気だ」ということを知っている
- 「聞き手も、いいお天気だということを知っている」と、話し手は思っている
- でも、「聞き手がいいお天気だと思っている」かどうか、話し手は確信していないので、確認し、同意を求めている
ってなニュアンスで「ね」を使っているんですね。
これを、言語学者の先生が、次のように分析しています。
- 「よ」は、話者が排他的に管理する準備があることを示す命題につくマーカーである
- 「ね」は、話者が排他的に管理する準備がないことを示す命題につくマーカーである
『日本語語用論のしくみ』(町田健編・加藤重弘著/研究社)より
ん
急にわけわかんなくなってきましたか![]()
要するに、(おおざっぱに言っちゃえば)
- 「よ」をつけるからには、自分が確信を持っている情報を伝えているし、だからその根拠もちゃんと説明するつもりはある
- 「ね」をつけるときには、断定的じゃなくて、相手が否定・拒否する余地も残している
ってことですね![]()
その、「断定的じゃなくて、相手が否定・拒否する余地も残している」ってところが、日本人的な発想とか、文化とかになじむといいますか・・・
~してください
という命令形で書くんじゃなくて、
~していただけますか
と、疑問形で、相手が否定・拒否する余地も残しつつ、お願いする奥ゆかしさと言いますか。
日本語は、奥ゆかしくて、奥深くて、ステキですね![]()
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