ローマ法王に米を食べさせた男
『ローマ法王に米を食べさせた男 過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?』(高野 誠鮮著)読了。
過疎高齢化により18年間で人口が半分に落ちこんだ“限界集落”の石川県羽咋市の神子原地区を、年間予算60万円で、わずか4年間で立ち直らせた“スーパー公務員”・羽咋市役所職員の高野誠鮮氏。神子原地区の米をローマ法王に献上することでブランド化に成功させる。(Amazonより)
この高野氏の経歴がまたおもしろい。
科学ジャーナリストであり、テレビの企画・構成作家でもあった。
「11PM」や「プレステージ」などを手掛けた後、羽咋市役所の臨時職員になるんですね。
その働きが認められ、5年後には正職員に。
さらに僧侶でもある。
仏教思想に、「山川草木悉有仏性(さんせんそうもくしつうぶっしょう)」というものがあるらしいです。
これは、「生きとし生けるもの、どんなに悪いような昆虫や動物であっても、実は生まれてくる理由はちゃんとあるし、存在意義があるんだという考え方」だとか。
よく「虫が食っている野菜は新鮮で安全」なんて言われますが、それは違うんだそうです。
腐ったものにはハエがたかるように、虫が食べるのは人間が食べてはいけないもの。
「これ、食べちゃいけないよ」と人間に警告してくれているんだ、と高野氏は言います。
日本は歳入48兆円で、そのうち28兆円も医療費を払っている。
それは、よくないものを食べているからだ、とも。
農薬、化学肥料、除草剤を一番使っているのは日本。
こんな小さな島国で、これは異常だと指摘します。
なるほどねー。
都会育ちの私にとっては目からうろこです。
もうひとつ、驚いたのは、海外にまでニュースリリースを流しちゃうこと。
いやー、役所の職員時代に、そこまでは思いつかなかったな~
参りました。
Amazonには、
これを読むと、仕事のアイディア力が増す、商売繁盛のヒントになる、そしてTPPにも勝つ方法を学ぶこともできる!
なんてことも書かれてますよ。
やはり民間出身ですから、「給料の3倍分の仕事をすべきだ」ともサラッと書いています。
これを言うと、怒る公務員が結構いるんですよね。
「役所と民間は違う」ってね。
こんな時代に、「できない理由」ばかり探すの、やめたらどうですかね。
「どうやったらできるか」を一緒に考えませんか。
「役に立つ所」と書いて「役所」。
「役に立つ人」と書いて「役人」。
私はこの5年間、「役所屋本舗」というチーム名で仕事をし、本当の「役人」になる道を模索してきました。
役に立ってこその役人じゃないですか
『ローマ法王に米を食べさせた男』には、この言葉が3回も出てきます。
鳥肌立ちました。
ぽちぽちっと2つ、応援クリックを
| 固定リンク | 0
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 上司の指示が正しいのかどうか判断できずに困っています(2022.03.27)
- 新「公用文作成の要領」に意見を送ってみました(2021.12.20)
- 『令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』読者プレゼント(2021.11.16)
- 略語・略称の書き方(2021.08.17)
- 「お役所文書」はお手本になる?(2021.08.11)
「行政・自治体」カテゴリの記事
- 「や」の使い方(2022.07.23)
- 「標題」か「表題」か(2022.05.31)
- 新「公用文作成の要領」に意見を送ってみました(2021.12.20)
- 新「公用文作成の要領」の影響その1 教科書が変わる!(2021.12.11)
- 『令和時代の公用文 書き方のルール―70年ぶりの大改定に対応』読者プレゼント(2021.11.16)
コメント