「内包する」と「内在する」
言葉のちょっとしたニュアンスの違いや、
助詞の取り方の違い・・・
私はそれが気になってしまう。
また、その違いを説明したくなる。
ということで、気になった言葉について、
書きとめておこうかな~と思います。
連載中の『地方行政』(時事通信社)の原稿。
相棒に「赤入れ」を頼んだ時のことです。
赤入れ前:
JIS X 8341-3:2004は6章で構成されており、5章はWCAG 1.0のガイドラインを内包している赤入れ後:
JIS X 8341-3:2004は6章で構成されており、5章にはWCAG 1.0のガイドラインを内包している
なんか変だ。。。
そんな時、私は代替案を出したくなるのです。
○○は、△△を内包している。
○○には、△△が内在している。
このどちらかじゃないだろうか。。。
説明するために調べてみたら、
内包と内在は類義語の扱い
じゃあ、動詞の種類なのかなぁ、と思い、
金田一春彦氏の4つの分類を思い出しました。
私の母校でも教べんをとっていた金田一氏
(旧制府立十中時代らしいですが )
は、動詞を以下の4つに分類しています。
- 状態動詞
- 継続動詞
- 瞬間動詞
- 第四種の動詞
これは、動詞に「ている」がつくかつかないか、
「ている」がつく場合、「動詞
+ている」の表す
時間的な意味は継続なのか、瞬間なのか、
という視点に基づいて分類しています。
でも、「内包している」、「内在している」、
どっちもアリだし・・・。
結局、自分勝手にこんな説明をつけてみました。
内包・・・
内に「持つ」こと。だから、「○○には持つ」とは言わない。
内在・・・
内に「在(あ)る」こと。だから、「○○には在る」とも言う。
ちなみに、朝日新聞のニュース記事を
検索してみたら、「○○には内包する」
という表現が一つだけありました
そのようにして作られたものには、作り手の充実感や誇り、また愛着も内包するような気がする。
「そのようにして作られたものには、内包する」
より、
「そのようにして作られたものには、△△が内在する」
または、
「そのようにして作られたものは、△△を内包する」
のほうが自然だと思うんだけどなぁ・・・。
執筆者はファッションデザイナーさんですが、
編集者、校正班、整理班のチェックは・・・
まぁ、いいけど・・・。
こんなことをしていると、勉強になるから。
今回もこんなものを見つけてしまいました
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