「立ち振る舞い」と「立ち居振る舞い」
「立ち振る舞い」だって!
間違ってるよ~・・・と思ったら、
そうでもないらしいんですね。
デジタル大辞泉の解説によれば、
たち‐ふるまい〔‐ふるまひ〕 【立(ち)振(る)舞(い)】
- 「立ち居振る舞い」に同じ。
- 《「たちぶるまい」とも》旅に出るにあたって、人を招いて別れの飲食をすること。
出典:小学館
とのこと。
う~ん、「立ち振る舞い」は、何かすわりの悪い、
舌足らずな感じの言葉(「居」が足りないからか・・・)。
「教えてgoo」にも同じように感じた方の質問が。
どうやら、NTTドコモのFOMA F702iD ShosaのCMで、
「立ち振る舞い」と言っているらしいんですね。
その回答を見ると、なかなか勉強になります。
「立ち振る舞い」は誤りだけど、
ATOK13で既に一発で変換できてしまうとか。
「体育館」を「たいくかん」と読んでしまうのと
同じではないかとのことです。
一方、間違っていないというご意見も。
まぁ、確かに広辞苑や大辞林に
載っているわけですし、
間違いではないのでしょうね。
間違った言葉遣いも、
みんなが使っていれば市民権を得る、
というご指摘もありました。
確かにそうです。
「○○課長、おられますか」などの
気持ち悪い敬語表現も、みんなが使うので、
良しとしましょうと、「敬語の指針」には
書いてありましたし。
でも!現代人の誤用ではないようです。
というのは、『風姿花伝』(世阿弥)にも
「たちふるまひ」という表現があるからです。
およそ老人のたちふるまひ、老いぬればとて、こしひざをかがめ、 身をつむれば、花失せて古様にみゆるなり。さるほどに、おもしろきところ稀なり。
こんなのもありました。
假名草子集成 第十巻 をむなかゝみ
十二 よめ入まへのこゝろもちの事
よめ入ま十二三のころより。ものことをたしなみ侍るべし。そのゆへはよめ入ちかくなれはうちのものまてよしあしをいひさたしよもへしるゝものなり。ものをいふにもたちふるまひおやたちへかう/\なに事につきてもばしなる事し給ふへからずもとよりおとこの子にちかつくへからず。
十四 たちふるまいの事
たちふるまいはよく/\めしつかひし内のをんなのていを見たまふべしおとこはかやうのことにこゝろをつけて見侍るものなれば。
(三巻三冊、慶安三年刊)
ということで、古くからある表現のようです。
一方で、中国通俗文学の「KO字源」なるものに、
こんな解説がありました。
【起居】 キキヨ
たちゐふるまひ。人の飮食寢興をいふ。
まぁ、結局どちらでもいいようですが、
私は「たちふるまい」は使わないと思います。
旅に出るにあたって、人を招いて別れの飲食をすること
を意味する場合もあるわけですから、紛らわしいし。
そして、なんか言いにくい&耳触りが悪い気が・・・。
あ!わかった!6文字だと字余りOR字足らずっぽい。
結局は、ただの好みの問題ですね![]()
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コメント
そうなんですね
ありがとうございます
投稿: 小田順子 | 2018/07/06 16:28
日本に古来からあったのが「立ち振る舞い」で、後に中国から伝わってきたのが「立ち居振る舞い」ということのようですね。(日本の文献に登場するのが1400年ごろで、中国の文献に登場するのが1477年ごろのようです。)
投稿: | 2018/07/05 16:41