「ビジネス傾聴」入門 ―仕事耳を鍛える
「コミュニケーション力」とは、どんな能力だと思いますか。
「伝える力」、つまり、「話す能力」だと思っていると、上手にコミュニケーションをとることはできません。
では、他のどんな力が必要なのか?
今日は「仕事耳を鍛える―「ビジネス傾聴」入門 (ちくま新書) 」(内田和俊著)を読みました。
本書によれば、コミュニケーション力とは、
- 聴く能力
- 話す能力
の両方が必要です。
また、大事なのはこの順序。
どんなすばらしいプレゼンテーションでも、一方的にしゃべり続けるだけでは、ビジネスで成果を出すことはできませんよね。
まずはお客様の話をよく聴いて、お客様が何を求めているのかをつかむ。
それから、お客様の求めている情報をわかりやすく、シンプルに提供することが大切なのは言うまでもないことですよね。
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「聴く」と「聞く」は違います。
「聞く」は耳で聞いた言葉から伝わる事実を理解すること。
それに対して「聴く」は、相手の真意を理解することです。
例えば、
今月は新規の契約が3件もあってさ、大変なのよー
と、彼女が言った場合、真意は次のどれでしょう。
- 今月は、今までお付き合いのなかったお客様から契約をいただいた件数が3件であった
- 忙しくて大変だから、手伝ってほしい
- 忙しくて大変だから、愚痴をきいてほしい
- 忙しいから、アンタと遊んでいる暇はない
- 3件も取ったのよアタシってすごくない誉めて
1.は聞いたままですが、真意は2.~5.のどれでしょうか。
答えは「この文面からはわからない」です。
なぜなら、彼女の声色や表情がわからないからです。
有名なメラビアンの法則によると、情報量の比率は、
- 言葉 7%
- ボイストーン 38%
- ボディランゲージ 55%
なのです。
人間は、言葉でコミュニケーションをとっているようでいて、実は「言葉は伝えるためになんかつかっていないことが多い」と、内田さんは書かれています。
(この辺も、大学院での私の研究対象になります・・・)
「質問力」もビジネススキルとして注目されていますが、その前に「聴く力」。
次に適切なレスポンスと質問をする力。
そのあとに、話す力・・・というわけです。
難しいですよね。
でも、ビジネスリーダーには必須ですね。
また、自分の能力を高め、ビジネスを成功させ、そして自分も周囲の人も、幸せな気持ちで毎日を過ごすためには、誰しも身につけたい「ビジネス傾聴」のスキル。
ナントたったの770円
アマゾンだと送料がかかってしまいますから、内田さんのこちらの著書と一緒に購入されるといいですよ
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