4-1 広報文の分類
第4章 行政の広報文を検証する
「わかりやすさ」とは一般的に主観的なもので、同じ文章を読んでも、わかりやすいと感じる人とわかりにくいと感じる人は必ずいる。
しかし、行政の発信する情報の受け手は不特定多数の住民である。行政内部の事務文書でなく、住民に直接的に情報を伝えること、そして理解を得ることを目的とした広報文は、何らかの客観的な基準や評価項目が必要だ。
1 広報文の分類
まず、佐藤理史らの「日本語の平易度の3段階」を踏まえ、広報文を表8のように分類した。
レベル | 3 | 2 | 1 |
---|---|---|---|
情報の内容 | 生命に関わる情報 |
日常生活に必要な情報 |
行政の政策情報 |
事業の例 | 防災、健康危機管理 |
税金、年金、健康保険など |
区の財政、人事など |
周知方法 | すべての住民に平等かつ迅速に周知する必要がある |
わかりやすく、詳細に説明することが求められる |
必要であれば詳細な情報を入手できるようにしておく必要がある |
広報媒体 | 防災無線、広報車、チラシなど |
広報紙、ガイドブック、ウェブサイトなど |
広報紙、ウェブサイト、パブリシティ、白書など |
以降、この分類の中で、行政の情報としては特に重要なレベル3と2について述べる。
こんなお話も含めて、セミナーを開催します。
全国の行政職員の方、もし興味をもたれたら、セミナーにご参加いただき、一緒に考えませんか。
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「地方自治体のためのホームページ活用講座 」
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